日本ではクリスマスになると、見かけるクグロフ。

クグロフ(仏:kouglof, スイス:Gogelhopf, 南ドイツ・オーストリア:Gugelhupf)はフランスの菓子です。
あの
マリアントワネットが
「パンがなければケーキを食べれば」と
言った時指したのはこのお菓子です。
クーゲルホップフ、クーゲルホフとも呼ばれます。
私はウィーンでこのお菓子を食べたのでクーゲルフプフと聞いていました。
もともとはアルザス地方の伝統菓子で、
クグロフ型(斜めにうねりのある蛇の目型)にスライスしたアーモンドや
乾し葡萄をいれて焼き上げたブリオッシュだそうです。
オーストリアでもどの家庭でもクグロフ型があって、
クグロフ型で焼いたパンは全てクグロフとよぶようです。
そして、どの家庭にもその家のレシピがあって、
それぞれ味が違いました。またそのレシピはお母さんから娘に伝える物らしく、
なかなか教えてもらえませんでした。
ウィーンでお世話になったおばさんにやっと教えてもらいました。
プレコースのクリスマス会お土産にと
久しぶりに焼いてみました。
そうそう、これです、あのクリスティーナおばさんが焼いてくれたクーゲルフプフ。
一番シンプルなものですが、おやつにも朝のパン代わりにもなる飽きの来ない味です。
イーストを使うタイプの物もありますが、こちらは粉とベーキングパウダーのもの。
ウィーンやザルツで地方から勉強に来ている子が
週末家に帰ると、月曜日にGugelhupfをかかえて戻ってきます。
朝食に切って食べていました。おふくろの味なのでしょうね。
無理言って、味見させてもらいましたが、みんなそれぞれ味が違いました。
フランスに亡命したポーランド王スタニラス・レクチンスキーや
ルイ16世の王妃マリー・アントワネットの好物だったのは、
きっとブリオッシュタイプのものでしょうね。