ちょうちょ
春になりました。
桜も終わって、ちょうちょが飛んでいる姿を目にします。
いまのところ、シジミ蝶とモンシロチョウかな?
アゲハ類はもう少し後でしょう。
春型のさなぎは無事に孵ることが出来るかしら?
(アゲハ蝶は冬に低温にあたらないと羽化しないのですが
 今年の気候はおかしすぎる・・・)

さて、ちょうちょの歌といえば、1億2千万の日本国民がご存知の
ソミミ~ファレレ~ドレミファソソソという曲。

この曲、原曲はスペイン?ドイツ?フランス?
はっきりしたことは解かっていないそうですが、
ドイツ語の歌詞はこんな感じです。

     《Haenschen Klein》
     Haenschen klein ging allein
     in die weite Welt hinein. 

     Stock und Hut steht ihm gut,
     ist ganz wohlgemut,

     Aber Mutter weinet sehr,
     hat ja nun kein Haenschen mehr.

     "Wuensch dir Glueck," sagt ihr Blick,
     "Kehr nur bald zurueck!"


     《小さなハンス坊や》
     小さいハンス坊やは
     一人きりで世界に出てゆく

     杖と帽子がよく似合う
     大喜びのハンス坊や

     でもハンス坊やがいなくなると
     ママは泣き出した
     「良い旅を」とママの瞳が語っている
     「すぐに帰って来て!」


ドイツ語は専門ではないので、
訳詩が変だったらごめんなさい
ドイツ語の歌詞はこのあとも続きます。

     7年間ハンス坊やは異国にいた
     ある日彼は考えた「急いで家に帰ろう」

     でも彼はもう大人
     立派な若者になっていた

     日焼けした手と顔
     ママはハンスと分かるかな

     一人、二人、三人と通り過ぎてゆく
     故郷の人も誰も彼を分からない
     兄だと分からず妹まで言う「この人誰なの? 」

     するとママが来て目を合わせた瞬間に叫ぶ
     「ハンス!我が息子!よく帰ってきたね!」


日本では「ちょう ちょう」というタイトルで、
野村秋足氏、稲垣千頴氏(1番は野村、2番は稲垣が担当)が
歌詞をつけたそうですが、
きっと、メロディラインから、歌詞を考えたのでしょう。
ドイツ語の歌詞とはあまりに内容が離れていますから。

1 ちょうちょう ちょうちょう
      菜の葉にとまれ
      なのはにあいたら
      櫻にとまれ
      さくらの花の さかゆる御代に
            (↑今は「花から花へ」です)
      とまれよあそべ あそべよとまれ

    2 おきよ おきよ
      ねぐらのすずめ
      朝日のひかりの
      さしこぬさきに
      ねぐらをいでて こずえにとまり
      あそべよすずめ うたえよすずめ


このあと、3番はとんぼ、4番はつばめになります。

バスティン ピアノベイシックス レベル1には
 「いざ 海へ」(Brabery at Sea) という題名ででています。

ピアノの楽曲のように歌詞の付いていないメロディだけの時、
私たちは、音楽からその印象を感じて、色々な想像をします。
題名が付いている時、それは助けになることもありますが、
イメージを固定してしまうこともあります。

「ツァラストラはかく語りき」はツァラストラが語ったのであって、
隣の太郎さんが語るわけではないし、
飛んでるツバメが語るものでもないように。

このドイツ語の歌詞を知ってから、
何度か蝶々の先入観無しに、メロディを弾いたり歌ったりしてみましたが、
長年「ちょうちょう」と思い込んでいた私には、
このメロディをハンスのお母さんの心境で弾いたり歌ったりはできませんでした。

[2010/04/20 14:25 ] | 音楽雑学 | コメント(0) | トラックバック(0)
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